業績

Oguro N, Yajima N, Ishikawa Y, Sakurai N, Hidekawa C, Ichikawa T, Kishida D, Hayashi K, Shidahara K, Miyawaki Y, Yoshimi R, Sada K, Shimojima Y, Kurita N
リウマチ医のビッグファイブ性格特性が全身性エリテマトーデス患者の信頼感に与える影響: TRUMP2-SLEプロジェクト
The Journal of Rheumatology 2024; 51: 168-175. doi:10.3899/jrheum.2023-0603

日本人の全身性エリテマトーデス(SLE)の方々と、その主治医を対象に質問票調査を行い、患者さんの担当医に対する信頼度と担当医自身が答えた自分の性格傾向がどのように関係するかを分析しました。同意性・外向性が高いほど、担当医に対する信頼が厚いことがわかりました。一方で、勤勉性が高いほど、担当医に対する信頼度が低くなる関係性が認められました。以上より、SLEを診療する担当医に対する信頼度は、担当医のパーソナリティーの特性によって差が生じうることが示されました。👨‍⚕️‍👩‍⚕️科学研究費補助金の助成(基盤研究(B) 課題番号19KT0021; 研究代表者:栗田; 研究分担者:矢嶋 脇田 佐田 下島 吉見)を受けた♣️TRUMP2♠️-SLEプロジェクト(the Trust Measurement for Physicians and Patients with SLE)の成果であり、昭和大学の矢嶋先生、高知大学の佐田先生、信州大学の下島先生、横浜市立大学の吉見先生、岡山大学の宮脇先生らとのチームプロダクトです。[※本研究の学会発表時の内容が、メディカルトリビューンに掲載されました。患者の信頼獲得に過度な勤勉さが仇となる⁉ TRUMP2-SLE研究. 2023年6月5日. 研究成果が、福島民報 日刊に掲載されました。主治医の性格で信頼度に差 福島医大大学院研究チーム 難病患者の結果まとめる. 福島民報. 2023年12月19日 日刊19ページ. また、研究成果が、福島民友 日刊に掲載されました。話しやすい主治医、患者信頼 福島医大が調査. 福島民友. 2023年12月19日 日刊19ページ.]

Ichikawa T, Kishida D, Shimojima Y, Yajima N, Oguro N, Yoshimi R, Sakurai N, Hidekawa C, Sada KE, Miyawaki Y, Hayashi K, Shidahara K, Ishikawa Y, Sekijima Y, Kurita N#. (#corresponding author)
全身性エリテマトーデス患者におけるオンライン健康情報収集行動が協働意思決定(Shared Decision Making; SDM)に与える影響:TRUMP2-SLEプロジェクト
Lupus 2023; 32: 1258-1266. doi:10.1177/09612033231200104

日本人の全身性エリテマトーデス(SLE)の方々を対象に、オンラインによる健康情報探索行動が共同意思決定(SDM)にどのような影響を与えるかを調べた論文です。その結果、インターネットを利用しなかった場合と比較して、インターネット利用時間が長いほどSDM-Q-9のスコアが高いことがわかりました。また、最初の健康情報源として医師を選んだ人とインターネットを選んだ人の間にSDM-Q-9のスコアの差は明らかではなかったこともわかりました。弊分野の博士研究員でもある、信州大学の市川貴規先生が筆頭の研究論文です。科学研究費補助金の助成(基盤研究(B) 課題番号19KT0021; 研究代表者:栗田; 研究分担者:矢嶋 脇田 佐田 下島 吉見)を受けた♣️TRUMP2-SLE♠️プロジェクト(the Trust Measurement for Physicians and Patients with SLE)の成果です。

吉見竜介, 栗田宜明, 矢嶋宣幸
リウマチ科 科学評論社 2023; 69: 653-659.

リウマチ領域の臨床で重視されている協働意思決定(shared decision making)について解説しています。特に、♣️TRUMP2-SLE♠️プロジェクト(the Trust Measurement for Physicians and Patients with SLE)の中で実施中のリサーチ・クエスチョンの実例について説明を試みました。このプロジェクトで研究分担者の吉見竜介先生(横浜市立大学)が中心となって執筆しました。

Miyawaki Y, Sada KE, Shidahara K, Nawachi S, Asano Y, Katayama Y, Hayashi K, Katsuyama E, Katsuyama T, Takano-Narazaki M, Matsumoto Y, Oguro N, Yajima N, Ishikawa Y, Sakurai N, Hidekawa C, Yoshimi R, Kishida D, Ichikawa T, Shimojima Y, Wada J, Kurita N#. (#corresponding author)
大学のリウマチ医におけるグリットーやり抜く力と燃え尽き症候群の構成要素との関連性:TRUMP2-SLE研究
Journal of Clinical Rheumatology 2023; 29: 268-274. doi:10.1097/RHU.0000000000001989

大学病院で働くリウマチ医を対象に、グリット-やりぬく力とバーンアウト(燃え尽き症候群)という疲れやすさの要素との関連性を調べました。この研究は岡山大学の宮脇先生が主筆を務めました。その結果、グリットが高いほど、職務効力感が高いことがわかりました。また、若くて職位が低い医師は冷笑的な態度を示す傾向があり、女性や子供がいない医師は疲れやすい傾向があることも分かりました。この研究は、科学研究費補助金の助成(基盤研究(B) 課題番号19KT0021; 研究代表者:栗田; 研究分担者:矢嶋 脇田 佐田 下島 吉見)を受けた「♣️TRUMP2-SLE♠️プロジェクト(the Trust Measurement for Physicians and Patients with SLE)」の成果であり、リサーチ・クエスチョンの発案・解析・論文化に主指導教員が力を注いだものです。

Sada KE, Miyawaki Y, Shidahara K, Nawachi S, Katayama Y, Asano Y, Hayashi K, Ohashi K, Katsuyama E, Katsuyama T, Narazaki M, Matsumoto Y, Oguro N, Ishikawa Y, Sakurai N, Hidekawa C, Yoshimi R, Ichikawa T, Kishida D, Shimojima Y, Kurita N, Yajima N.
主治医の性格特性(グリットーやり抜く力)と全身性エリテマトーデス(SLE)患者における治療目標達成度の関係性
Rheumatology (Oxford, England) 2023; 62: 2154-2159. doi:10.1093/rheumatology/keac612

日本人の全身性エリテマトーデス(SLE)の方々を対象に、主治医の性格特性(Grit)がSLEの治療目標達成と関連するかどうかを検討した研究です。主筆は高知大学の佐田教授です。
Gritは全般的なやり抜く力をたずねるもので、治療目標達成の一貫性を直接たずねているわけではありません。本研究では、主治医の一貫性が高い方が、治療目標が達成しにくいという関係性を観察しました。科学研究費補助金の助成(基盤研究(B) 課題番号19KT0021; 研究代表者:栗田; 研究分担者:矢嶋 脇田 佐田 下島 吉見)を受けた♣️TRUMP2-SLE♠️プロジェクト(the Trust Measurement for Physicians and Patients with SLE)の成果です。

Oguro N, Yajima N, Miyawaki Y, Yoshimi R, Shimojima Y, Sada KE, Hayashi K, Shidahara K, Sakurai N, Hidekawa C, Kishida D, Ichikawa T, Ishikawa Y, Kurita N#. (#corresponding author)
全身性エリテマトーデス(SLE)患者の伝達的・批判的ヘルスリテラシーが医師への信頼に与えるインパクト:TRUMP2-SLEプロジェクト
The Journal of Rheumatology 2023; 50: 649-655. doi:10.3899/jrheum.220678

日本人の全身性エリテマトーデス(SLE)の方々を対象に、ヘルスリテラシーが主治医への信頼や医師全般への信頼とどのように関係するかを横断的に分析しました。基本的・伝達的ヘルスリテラシーが高いほど、主治医に対する信頼が厚いことがわかりました。一方で、伝達的ヘルスリテラシーが高いほど医師全般への信頼が高く、批判的ヘルスリテラシーが高いほど医師全般に対する信頼が低いことがわかりました。また、インターネットの利用時間が長いほど、医師全般に対する信頼度が低くなる関係性が認められましたが、主治医への信頼度が必ずしも低くなるわけではないことを示しました。科学研究費補助金の助成(基盤研究(B) 課題番号19KT0021; 研究代表者:栗田; 研究分担者:矢嶋 脇田 佐田 下島 吉見)を受けた♣️TRUMP2♠️-SLEプロジェクト(the Trust Measurement for Physicians and Patients with SLE)の成果であり、昭和大学の矢嶋先生、高知大学の佐田先生、信州大学の下島先生、横浜市立大学の吉見先生、岡山大学の宮脇先生らとのチームプロダクトです。[※本研究は、リウマチの診療に役立つ重要な論文として、ジャーナルの編集長であるSilverman博士によって「Editor's Picks」に選ばれました。そして、ポッドキャストでも紹介されました(15:16-17:53)。また、研究成果が、福島民報 日刊に掲載されました。難病全身性エリテマトーデス患者 情報を積極的に収集 医師への信頼度高く 福島医大大学院 研究チームまとめ. 福島民報. 2023年1月29日 日刊21ページ. また、福島民友に掲載されました。患者と対話で信頼醸成 福島医大 ヘルスリテラシー研究. 福島民友. 2023年1月27日 日刊3ページ.]

Kurita N#, Oguro N, Miyawaki Y, Hidekawa C, Sakurai N, Ichikawa T, Ishikawa Y, Hayashi K, Shidahara K, Kishida D, Yoshimi R, Sada KE, Shimojima Y, Yajima N. (#corresponding author)
日本人の全身性エリテマトーデス(SLE)における主治医への信頼感、健康関連ホープ、服薬アドヒアランス尺度との関係性:TRUMP2-SLEプロジェクト
Rheumatology (Oxford, England) 2023; 62: 2147-2153. doi:10.1093/rheumatology/keac565

日本人のSLE(全身性エリテマトーデス)患者を対象に、主治医への信頼度健康に関する希望(健康関連ホープ)が、薬の服用をちゃんと守ること(服薬アドヒアランス)とどう関係しているかを、調べました。主治医への信頼度が高い人や、健康に関して希望をもっている人ほど、薬をきちんと守る得点が高い傾向があることがわかりました。この研究は、科学研究費補助金の助成(基盤研究(B) 課題番号19KT0021; 研究代表者:栗田; 研究分担者:矢嶋 脇田 佐田 下島 吉見)を受けた♣️TRUMP2-SLE♠️プロジェクト(the Trust Measurement for Physicians and Patients with SLE)の成果であり、昭和大学の矢嶋先生、高知大学の佐田先生、信州大学の下島先生、横浜市立大学の吉見先生、岡山大学の宮脇先生らとチームで取り組んだものです。[※研究成果が、Doctors.net.uk(イギリスの医師向けウェブサイト)で紹介されました。また、福島民報 日刊に掲載されました。難病・全身性エリテマトーデス患者 前向きな姿勢 主治医への信頼 ⇒ 薬正しく服用 福医大大学院の研究チームなど. 福島民報. 2023年4月19日 日刊27ページ. ]

Sada KE*, Kurita N*, Noma H*, Matsuki T*, Quasny H, Levy AR, Jones-Leone RA, Gairy K, Yajima N* (*Equally contributed)
MOONLIGHT研究:Belimumabの市販後データと日本ループス全国登録コホート(LUNA)からループス腎炎に対するBelimumabの有効性を検証する研究のプロトコル論文
Lupus Science & Medicine 2022; 9: e000746. doi:10.1136/lupus-2022-000746

全身性エリテマトーデス(SLE)の治療に用いられるベリムマブ(belimumab)が、維持期のループス腎炎の再発予防に有効性があるかどうかを検証する研究(MOONLIGHT研究)のプロトコール論文です。