科研費事業-特設分野研究の研究代表者交流会への出席-どんな課題が採択されるか?

科研費事業-特設分野研究の研究代表者交流会に出席しました。「情報社会におけるトラスト」という特設分野で平成29年度から令和元年度まで採択された研究者が集まる会合でした。情報セキュリティーの技術開発や、情報の真偽を判定する方法の技術開発についての研究が多い印象で、全く分野の違う私にとっては斬新で興味深く聞き入りました。医療以外の分野でも研究のアプローチや見方が似ていたり、同じ医療分野でも違うアプローチで「トラスト」を研究するありようを目の当たりにすることが出来ました。これがまさに自由な発想に基づく科学研究なのだと思い、この有様をきちんと伝えることができれば、もしかすると子供たちは自由研究にもっと楽しんで取り組めるだろうと思いましたし、私たち教員も、過度な教条主義に陥らずに、大学院生を幅広い医学研究にチャレンジさせてあげるだけの懐が持てるのではないかと感じました。

さて小職の現場では、「やりたいテーマの」研究プロジェクトを運営するために、競争的資金の申請を以前よりも積極的に行っています。研究プロジェクトの成功は、Feasibilityの中にあるSTORM (Sample, Time, Organization, and Money)のうち、Moneyに大きく左右されると実感しています(出典:研究デザイン学)。採択される科研費の申請の書き方の本が売れている中で、「研究実績しか見ない」という極論を、小職が学んだ大学院の教授らが仰っておられたのが強烈な記憶として残っています。しかし、本日お会い出来た審査側の先生や、採択研究者の話を伺うと、「良いアイディア」と思わせる応募課題に対して、高い評価をつけておられる雰囲気を感じました(ただこれは、小職の主観的な印象であり、データに基づくファクトではありません)。なので、やはり「着想の見栄え」もやはり大事ではないかと感じています。

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