竹島 太郎 特任教授 (埼玉県立大学教授)

竹島 太郎 特任教授 (埼玉県立大学教授)

特任教授

竹島 太郎

Taro Takashima, MD, PhD, DrPH


静岡県出身。2000年自治医科大学卒。静岡県立総合病院にて初期研修を終了し、伊豆半島を中心に内科医としてへき地診療に従事。2011年から京都大学大学院医学研究科医療疫学分野で臨床疫学を学んだ。2015年より自治医科大学地域医療学センター地域医療学部門講師。附属病院総合診療内科等を兼務。2018年4月より福島県立医科大学より白河総合診療アカデミーおよび臨床研究イノベーションセンター准教授、2021年4月より教授を経て、2022年4月より埼玉県立大学 保健医療福祉学部共通教育科 教授に着任。京都大学博士(社会健康医学)、日本臨床疫学会 上席専門家・専門家制度委員会委員長、日本プライマリ・ケア連合学会 指導医・代議員・研究支援委員会委員、日本内科学会 認定内科医。へき地での診療経験を糧に、臨床、教育、研究に取り組むととともに、臨床研究イノベーションセンターの活動を通して福島県民の健康長寿に貢献できるよう尽力している。


【競争的研究資金】

科学研究費補助金 基盤研究(C) 平成28–31年度 (課題番号16K08870) (分担研究者:竹島 太郎)
科学研究費補助金 若手研究(B) 平成27–31年度 (課題番号15K19292) (研究代表者:竹島 太郎)
科学研究費補助金 基盤研究(B) 平成24-26年度(課題番号 24390131) (分担研究者:竹島 太郎)
科学研究費補助金 若手研究(B) 平成23–24年度 (課題番号23790577) (研究代表者:竹島 太郎)
科学研究費補助金 基盤研究(B) 平成21-23年度(課題番号 21390168) (分担研究者:竹島 太郎)

【受賞】

2014年 第5回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会 日野原賞
2005年 第1回臨床研究デザイン塾 iHope international賞

【主な臨床研究】

[治療法の評価に関する研究]
Katsura M, Kuriyama A, Takeshima T, Fukuhara S, Furukawa TA.
Preoperative inspiratory muscle training for postoperative pulmonary complications in adult patients undergoing cardiac and major abdominal surgery [Protocol].
Cochrane Database Systematic Review 2015, 5, 10, CD010356.

[検査・診断法の評価に関する研究]
Takeshima T, Yamamoto Y, Noguchi Y, Maki N, Gibo K, Tsugihashi Y, Doi A, Fukuma S, Yamazaki S, Kajii E, Fukuhara S.
Identifying Patients with Bacteremia in Community-Hospital Emergency Rooms: A Retrospective Cohort Study.
PLoS One 2016; 29; 11: e0148078.

[遺伝子検査の意識に関する研究]
Takeshima T, Okayama M, Ae R, Harada M, Kajii E.
Influence of Family History on the Willingness of Outpatients to Undergo Genetic Testing for Salt-Sensitive Hypertension: A Cross-Sectional Study.
BMJ Open 2017; 17; 7: e016322.

[疾病の発症リスクを評価する研究]
Wada M*, Takeshima T*, Nakamura Y, Nagasaka S, Kamesaki T, Kajii E, Kotani K. (*equal contribution)
Association between smoking and the peripheral vestibular disorder: a retrospective cohort study.
Scientific Reports 2017; 4; 7: 16889.

  1. Nakagawa H, Takeshima T, Ozaka A, Sasaki S, Kurita N, Hamaguchi S, Fukuhara S
    日本の地域在住高齢者における睡眠の質の悪さは便秘の危険因子である
    Cureus 2023; 15: e46175. doi:10.7759/cureus.46175

    須賀川市の後期高齢者1696名を対象に、睡眠の質と便秘の1年間の発生の関係性を調査しました。睡眠の質が悪いほど、便秘の発生が多い傾向にあることがわかりました。総合内科の中川先生が着想し、主指導教員は、分析と論文化でコミットしました。臨床研究イノベーションセンターのOBの努力の恩恵を受けて行うことができた研究です。

  2. Takahashi S, Naganuma T, Kurita N#, Omae K, Ohnishi T, Yoshioka T, Ito F, Takeshima T, Fukuma S, Hamaguchi S, Fukuhara S. (#corresponding author)
    地域在住高齢者における社会的孤立・孤独感と歯の喪失の関係: 須賀川研究
    Innovation in Aging 2023; 7: 1-8. doi:10.1093/geroni/igad065

    須賀川市の後期高齢者4645名を対象に、孤独感、社会的孤立と口腔内の健康との関連を横断的に調査しました。社会的孤立よりも孤独感の方が、歯の喪失や歯磨き頻度の低下と関連しました。総合内科の高橋世先生が着想し、長沼透先生と一緒に論文化されました。主指導教員は、研究デザインと解析論文化でコミットしました。臨床研究イノベーションセンターのOBの努力の恩恵を受けて行うことができた研究です。

  3. Katayama K, Kurita N#, Takada T, Miyashita J, Azuma T, Fukuhara S, Takeshima T. (#corresponding author)
    嚥下リハビリテーションを受けた誤嚥性肺炎の高齢者における経口摂取開始のタイミングと院内アウトカムの関係性
    Clinical Nutrition 2022; 41: 2219-2225. doi:10.1016/j.clnu.2022.07.037

    福島県白河市にある白河厚生総合病院に入院して摂食・嚥下リハビリテーションを受けた高齢者の誤嚥性肺炎の患者を対象に、24時間以内に口から食べ始めること(経口摂取の早期開始)が院内アウトカムとどのように関係するのかを分析しました。その結果、24時間以内に食べ始めた場合は、48時間以降に食べ始めた場合に比べて、口から食べられるまま退院できる可能性(経口摂取退院)が増えるという十分な証拠は得られませんでしたが、入院期間が短くなることがわかりました。慎重に嚥下機能を評価し、早期に口から食べ始めるかどうかを決めることで、誤嚥性肺炎の予後を悪化させずに入院期間を短縮できる可能性が示されました。この研究は、片山皓太先生(当時のシニアレジデント)が行ったもので、白河総合診療アカデミーの教員とともに力を合わせてチームで取り組んだものです。リサーチ・クエスチョンの明確化に高田先生・宮下先生・東先生・福原先生で指導され、リサーチ・クエスチョンの明確化・統計解析・論文化に竹島先生・主指導教員がコミットしました。[※研究成果が、福島民報 日刊に掲載されました。誤嚥性肺炎患者の経口摂取 1日以内再開で入院日数が短縮. 福島民報. 2022年10月25日 日刊20ページ. また、福島民友に掲載されました。誤嚥性肺炎の患者 入院24時間以内の食事再開 退院まで日数短縮 福島医大研究. 福島民友. 2022年10月25日 日刊20ページ.]

  4. Naganuma T*, Takahashi S*, Takeshima T, Kurita N, Omae K, Yoshioka T, Ohnishi T, Ito F, Fukuma S, Hamaguchi S, Fukuhara S, and the Sukagawa Study Group (*equally contributed).
    コホートプロファイル:日本の超高齢集団に基づくコホート(須賀川研究)
    International Journal of Epidemiology 2021; 50: 727-727h. doi:10.1093/ije/dyaa285
  5. Omae K, Kurita N, Takeshima T, Naganuma T, Takahashi S, Yoshioka T, Onishi T, Ito F, Hamaguchi S, Fukuhara S, and The Sukagawa Study Group.
    地域在住の高齢者における転倒の予測因子としての過活動性膀胱の意義
    The Journal of Urology 2021; 205: 219-225. doi:10.1097/JU.0000000000001344
  6. Omae K, Yamamoto Y, Kurita N, Takeshima T, Naganuma T, Takahashi S, Ohnishi T, Ito F, Yoshioka T, Fukuhara S, and The Sukagawa Study Group
    健康な地域在住超高齢者における歩行速度と過活動膀胱:須賀川研究
    Neurourology and Urodynamics 2019; 38: 2324-2332. doi:10.1002/nau.24148