研究成果が東海大学公式ホームページで紹介されました
1. はじめに
東海大学公式ホームページに、当研究室が参画した研究成果が掲載されました。
本研究では、日本腰痛学会による全国住民調査データを用いて、日本語版Oswestry Disability Index(ODI version 2.1a)の計量心理学的評価と、日本人一般住民における国民標準値(normative values)を報告しました。
2. 研究のポイント
- 全国一般住民調査を用いた日本初のODI国民標準値
- ODI version 2.1a の計量心理学的妥当性を検証
- 臨床診療・臨床研究で利用できる評価基盤を提供
3. この研究の意義
腰痛診療では患者さんの日常生活への影響を客観的に評価することが重要です。
本研究により、日本人一般住民を基準としたODIスコアの解釈が可能となり、診療・研究の双方でより適切な評価が期待されます。
4. 当研究室との関連
本研究は、当研究室が取り組む
- 患者報告アウトカム(PRO)
- QOL評価
- 全国住民調査
- 計量心理学
- 臨床疫学
に関する研究テーマの一つです。
当研究室では、「患者さんの状態を適切に測定し、診療や医学研究に役立てる方法」をテーマの1つとして研究を進めています。
5. 関連リンク
2023年、「日本腰痛学会」では、20–90歳の全国一般住民を対象とした大規模訪問調査「腰痛疫学調査」を実施しました(調査報告書はこちら)。本研究では、この全国調査データを用いて、日本語版オズウェストリー障害指数(ODI version 2.1a:腰痛によって日常生活がどの程度障害されているかを評価する代表的指標)の計量心理学的妥当性を検証するとともに、国民標準値(normative values)の推定を行いました。
解析の結果、ODI version 2.1a は、日本人一般住民において単一の総合スコアとして適切に利用できることが確認されました。さらに、腰痛有訴者におけるODIの国民標準値は平均20.23(標準偏差16.42)であり、腰痛の持続期間によって国民標準値が異なることが示されました(急性腰痛:12.54、亜急性腰痛:13.54、慢性腰痛:22.74)。
これらの知見は、臨床現場における患者の障害度の評価指標として、ODI version 2.1aをより適切に活用するための基盤になることが期待されます。また、日本人一般住民における基準値を提示したことで、今後の腰痛研究や疫学研究における比較指標としての活用も期待されます。
本研究では、福島県立医科大学整形外科学講座の遠藤先生が筆頭著者を担いました。本研究は、二階堂先生、紺野名誉教授らが推進してきた全国腰痛疫学研究プロジェクトの主要テーマの一つとして実施されたものです。指導教員は、調査票の設計、リサーチクエスチョンの定式化、統計解析、論文作成に至るまで、研究全体にわたり中心的に関与しました。
また、ODI version 2.1aの計量心理学的評価については関西大学の脇田貴文教授、全国住民調査データの適正利用については福島県立医科大学医療研究推進センターの小早川雅男教授をはじめ、多くの研究者の支援を受けながら実現した成果でもあります。
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