白河厚生総合病院(福島県白河市)に入院し、摂食・嚥下リハビリテーションを受けた高齢の誤嚥性肺炎患者を対象に、24時間以内の経口摂取開始(早期開始)と院内アウトカムとの関連について分析しました。48時間以降の経口摂取に開始した群と比較して、24時間以内の経口摂取開始によって経口摂取退院の可能性が増えるという十分なエビデンスは得られませんでしたが、24時間以内の経口摂取開始は入院期間の短縮と関連しました。慎重な嚥下機能評価に基づいて早期の経口摂取を決めることで、誤嚥性肺炎の予後を悪化させずに在院日数を短縮できる可能性を示しました。当時、白河総合診療アカデミーのシニアレジデントであった片山皓太先生の臨床研究の成果です。白河総合診療アカデミーの教員の先生方とのチームプロダクトでもあり、リサーチ・クエスチョンの明確化に高田先生・宮下先生・東先生・福原先生で指導され、リサーチ・クエスチョンの明確化・統計解析・論文化に竹島先生・主指導教員がコミットしました。[※研究成果が、福島民報 日刊に掲載されました。誤嚥性肺炎患者の経口摂取 1日以内再開で入院日数が短縮. 福島民報. 2022年10月25日 日刊20ページ. また、福島民友に掲載されました。誤嚥性肺炎の患者 入院24時間以内の食事再開 退院まで日数短縮 福島医大研究. 福島民友. 2022年10月25日 日刊20ページ.]
業績
Katayama K, Kurita N#, Takada T, Miyashita J, Azuma T, Fukuhara S, Takeshima T. (#corresponding author)
嚥下リハビリテーションを受けた誤嚥性肺炎の高齢者における経口摂取開始のタイミングと院内アウトカムの関係性
Clinical Nutrition
2022;
41:
2219-2225.
Yano T, Takada T, Fujiishi R, Fujii K, Honjo H, Miyajima M, Takeshima T, Hayashi M, Miyashita J, Azuma T, Fukuhara S
Acta Radiologica
2022;
63:
268–277.