2021年

Omae K, Kurita N#, Takahashi S, Fukuma S, Yamamoto Y, Fukuhara S, and The Sukagawa Study Group (Collaborators: Iida H, Niihata K, Tominaga R). (#corresponding author)
AGEs蓄積と過活動膀胱(OAB)の関係性:須賀川研究
Asian Journal of Urology 2021; 8: 189-196. doi:10.1016/j.ajur.2020.03.004

終末糖化産物(AGEs:Advanced Glycation End-products)が蓄積しているほど、過活動膀胱である可能性が高いか否かを検証した横断研究です。過活動膀胱は、尿意切迫感(突然にトイレに行きたくなって我慢ができない状況)を中心に、頻尿・夜間頻尿・失禁を伴うものです。膀胱組織における終末糖化産物の関与を示唆する先行研究があったにもかかわらず、健常な後期高齢者においては、過活動膀胱との関連性があるとはいえませんでした。ネガティブスタディーは一般的にアクセプトされにくいですが、臨床研究教育推進部の大前先生が辛抱強く研究を続けて出版されました。臨床研究イノベーションセンターが受託している須賀川市の健康長寿事業から生まれた成果です。主指導教員が解析・論文化で参画させていただいたことに、感謝しております。全文お読みいただけます[free-fulltext]。

Kurita N#, Kamitani T, Wada O, Shintani A, Mizuno K. (#corresponding author)
変形性関節症において、痛みや炎症を伴う状況での筋肉バイオマーカーとサルコペニアの関係性をひも解く:SPSS-OK研究
Journal of Clinical Rheumatology 2021; 27: 56-63. doi:10.1097/RHU.0000000000001156

変形性関節症およそ1400症例を対象にした研究です。クレアチンキナーゼ(CK)の値が低いほど、サルコペニア(筋肉量が減り、筋力が落ちることによる症候群)であることが分かりました。変形性関節症に伴いやすい炎症や痛みは、サルコペニアと関連がありませんでした。アウトカムのサルコペニア基準がアジア版でも、ヨーロッパ版でも、結果は同じでした。今後は、CKなどを含めた臨床情報の組み合わせで診断が可能であるか検討する予定です。