本研究では、福島県および山梨県の医療機関の協力のもと、診療録を用いた包括的なデータ収集を実施し、比較対照を備えた分割時系列デザイン(controlled interrupted time-series)により、福島第一原子力発電所事故前後における停留精巣発生率の変化を検証しました。その結果、事故後に停留精巣発生率が増加したことを示す疫学的証拠は認められませんでした。
栗田は前任の福島県立医科大学 臨床研究教育推進部において、研究デザイン、解析計画の策定、および統計解析の監修(実解析:大前憲史先生) を担当しました。本研究は、多施設でのデータ収集を主導された福島県立医科大学泌尿器科学講座の先生方、比較地域である山梨県でのデータ収集にご尽力いただいた山梨大学泌尿器科学講座の先生方、さらに放射線医学など多分野の研究者との共同研究として実施されたものです。
長年にわたり本研究を牽引された小島祥敬先生をはじめ、共同研究者の皆様に深く敬意を表します。


