血液透析患者の生命予後は以前に比べて改善している一方で、血液透析導入後に早期にお亡くなりになる患者さんも残念ながらいらっしゃいます。そのような患者を予測することは、透析導入の意思決定を医師・患者間で行う際に有用な情報となる可能性があります。本研究では、保存期腎不全診療を受けていた患者において、血液透析導入1年後の死亡リスクを予測するスコアを開発しました。予測に使う因子は、血液透析導入時の診療情報から入手可能なものです。さらに、予測スコアの内的妥当性も検証しました。今後、外部妥当性の検証が必要です。ご縁を頂き、広島大学・新潟大学・名古屋大学・岡山大学の腎臓・透析医の先生方とともにご一緒することができた研究です。他大学の先生がリサーチ・クエスチョンを考案され、教員が研究計画の立案、解析、論文化にコミットしました。
業績
Doi T*, Yamamoto S*, Morinaga T*, Sada K*, Kurita N*, Onishi Y. (*Equally contributed)
透析前腎臓診療を受けていた慢性腎臓病ステージ5の、血液透析を導入してから1年以内の生存を予測するスコア
PLoS One
2015;
10:
e0129180.
doi:10.1371/journal.pone.0129180
[
紹介記事(日本語) ]
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Blood Purification
2014;
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Kurita N, Uchihara H.
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2014;
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doi:10.1053/j.ajkd.2014.01.424
Kurita N, Kotera N, Ishimoto Y, Tanaka M, Tanaka S, Toda N, Fujii A, Kobayashi K, Sugimoto T, Mise N
Crohn病に合併した血管沈着優位の二次性アミロイド腎症
Clinical Nephrology
2013;
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doi:10.5414/CN107151
[
UpToDateに引用されました ]
UpToDateに引用されました [overview of amyloidosis]。また、ジャーナルの表紙に採用されました。
Kurita N, Tanaka M, Tanaka S, Fujii A, Sugimoto T, Yamaguchi Y, Mise N
Kidney International
2011;
80:
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doi:10.1038/ki.2011.342
[
腎生検からここまで解る 臨床病態50症例 ]
単行本に引用されました。[腎生検からここまで解る 臨床病態50症例]